放射線治療の期間:骨盤部の放射線治療

2017年3月12日

今回は骨盤部疾患の放射線治療における期間について記載します。

(※直腸癌・肛門癌については「腹部」の項目に記載しています)

治療の期間についての基礎事項については前回記事を参照してください。

 

①前立腺癌に対する強度変調放射線治療(IMRT)およびIMRT以外の放射線治療

治療の回数は約35~39回程度となります。

このため、治療期間は約7~8週間程度になります。

前立腺癌の放射線治療は、放射線治療の中でも治療期間の長い部類にはいります。

 

②前立腺癌に対する密封小線源永久挿入療法

治療自体は1日で終了しますが、治療後しばらくの間は体の中(前立腺)から強い放射線が出ている状態になるため、数日間は個室隔離となります。

このため、入院を含めた場合には1週間前後の治療期間となります。

 

③膀胱癌の一般的な放射線治療

約30~35回程度の治療回数となる場合がおおいです。

このため、治療期間は約6~7週間程度となります。

 

④子宮頸癌・子宮体癌に対する放射線治療:腔内照射(RALS)あり

外部照射が約25~35回程度、RALSが2~4回程度となります。

RALSがある日には外部照射はお休みとなります。

治療期間は約6~8週間程度になります。

 

⑤子宮頸癌・子宮体癌に対する放射線治療:腔内照射(RALS)なし

一般的な治療回数は約25~30回程度となります。

このため、治療期間は約5~6週間程度になります。

 

だいたいのイメージとしては以上となります。あくまでも目安ですので、上記の範囲から逸脱する場合もあるかと思います。

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