放射線治療の期間:胸部の放射線治療

2017年3月10日

今回は胸部(肺癌・乳癌・食道癌)の放射線治療における期間について記載します。

治療の期間についての基礎事項については前回記事を参照してください。

 

①肺癌(非小細胞肺癌)の一般的な放射線治療

治療回数は25~35回程度の治療となります。

このため、治療期間は5~7週間程度となります。

 

②肺癌(小細胞肺癌)の1日2回照射

1日2回治療の場合には、全体で30回が標準的な治療回数となります。

1日2回治療していくため、治療回数は30回でも、治療の日数じたいは15日となります。

このため、治療期間は約3週間となります。

 

③肺癌に対する体幹部定位放射線治療(SBRT)

治療の回数は施設ごとに異なっており、現在標準的な治療回数というのはありませんが、4~8回程度で治療されている場合が多いです。

このため、治療の期間は1~2週間程度となります。

 

④乳癌術後の一般的な放射線治療

標準的には25回の治療が多く、術後の病理検査の結果等によっては、追加で5回の治療を受ける場合があります。

治療期間は5~6週間程度となります。

 

②乳癌術後の寡分割照射(1回の線量を上げた、治療回数の少ない放射線治療)

1回線量を2.66Gyとした、42.56Gy/16回という治療の報告が多いため、この回数にもとづいて治療をおこなった場合、治療期間は3~4週間程度となります。

 

③進行食道癌に対する放射線治療

治療の回数は25~35回程度となります。

このため、治療期間は5~7週間程度となります。

 

だいたいのイメージとしては以上となります。あくまでも目安ですので、上記の範囲から逸脱する場合もあるかと思います。

 

広告