研究を始めるのなら若いほうが良い

最近感じること

最近感じるのは、研究はできるだけ早い時期に経験しておいたほうが良いということです。

SNSで見たのですが、人生を左右する重要なイベントは35歳までに9割が終わっているという研究もあるようです。

言い換えれば35歳までにどれだけ頑張っていたかで、その後の人生は決まってしまうということです。

逆に35歳以降になかなか人生を変えるようなイベントというのは起こしにくいし、新たなことは始めにくいということなのだと思います。

この仮説がどこまで正しいのかは分かりませんが、自分自身そこまで外れてはいないのではないかと感じています。

研究についてもそうですし、他のことでも良いのですが、もし何かしらの新しいことをするのであれば若いうちに経験していないと、年を取ってからはなかなか始めにくいと思います。

研究はめんどくさい

自分自身は大学院に行っていたため、卒業のための業績づくりというのが研究を始めるきっかけでした。

院の卒業後も、論文作成はできるだけ継続していましたが、最近は研究以外の部分が忙しくなってきたので、論文作成もおろそかになっている面があります。

忙しくなってきたというのは後付けの理由かもしれないのですが、研究面がおろそかになっている一番の理由は、研究じたいがめんどくさいからです。

研究というのは準備も含めて膨大な時間・労力が必要になります。

まずはデータの収集や過去の文献を検索する必要があります。

実際に書く段階になっても、ほとんどの人は英語がネイティブではないので、英文を書くのにも苦労をすると思います。

そして、それだけの苦労をして論文を書き終えたとしても、目標とする雑誌にアクセプトされるとは限らないため、もしリジェクトになれば別の雑誌に向けて書き直しが必要になる場合もあります。

最終的にどこかの雑誌にアクセプトされたとして、それが実際に実績として評価されるかというと必ずしもそういうわけではありません。

研究にもメリットはある?

実際のところ、日常臨床ではたらく上では、研究論文の有無はそこまで大きい違いは無いです。

そうなると、多大な努力をして無駄な作業をしていると言えなくもないわけです。

自分のまわりを見渡してみても、昔は研究をしていたけれども、そういえば最近はあまり発表しているところを見ていないなという医師が少なくありません。

要は研究をしたところで得るものも少なく、労力ばかりがかかるため、あまり研究をしなくなってしまうのだと思います。

ただ、自分自身はデメリットばかりでも無いとは思っています。

研究をする人間が少ないため、少しでも継続して研究をしているというのは希少価値があります。

その希少価値がどこで生きるのかは分かりませんが、まったくの無駄ではないと思っています。

そして世の中に情報をアウトプットしていくことの重要性です。

こう言ってはなんですが、ある程度の年数を重ねてくると、日常臨床はルーティンワークになってきます。

これは良い面でもあり、悪い面でもあります。

ルーティンワークになることで精度も上がり、ミスも少なくなりますが、いっぽうで自分から新たな方法を取り入れることが減っていくと感じています。

医療技術は日々進歩していきますが、インプットが少なくなると自分自身がそのまま取り残されていく恐れがあります。

少しでも研究にかかわっていると、最新の情報に触れる機会が多くなります。

様々な論文を検索して内容を吟味する必要がありますし、自分の研究が実際のニーズに合っているのかどうかを判断する必要があります。

多くの情報をインプットすることで、日々変化していく医療技術についていくことができるのではないかと考えています。

最終的に雑誌にアクセプトされて研究内容をアウトプットできるのであれば理想的です。

もちろん多くの人の目に留まるような論文が書けるほうが良いですが、そういうのは稀です。

ただ平凡な研究であってもアウトプットできれば、どこかで誰かの役に立つこともあると思います。

やはり研究は若いうちから

そういった意味で研究をするということのメリットも少しはあるかと思うのですが、ある程度年を取ってから研究を始めるのは難しいと感じています。

最初であれば分からないことだらけです。

研究のテーマや解析方法、文章の書き方など、知らないことのほうが多いでしょう。

その中で、一人で最後まで研究を完遂するということはほぼ不可能なので誰かに頼る必要があるのですが、年数がいっていると頼る相手のほうが学年が下ということもあり得ます。

別に気にしないよという人もいるとは思いますが、気にする人もいるでしょう。

そして、現実的に、年を取ってから新しいことを始めるのは非常に労力がいります。

若い時期であればまだ柔軟性や吸収性もありますが、年を取ってからはなかなか難しい場合も少なくないと思います。

逆に若い時期に研究の過程を経験しているのであれば、仮にブランクがあったとしても、年を取ってからでもまだまだ対応できるのではないかと思います。

まとめ

研究をするということは時間や労力もかかり、デメリットも多いですが、メリットが全くないというわけでもないです。

ただ、始めるのなら若いうちのほうが良いですし、逆に年を取ってから研究を始めるのは現実的にかなり難しいと思います。

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