放射線治療期間中のPET検査は効果判定に有用なのか

2019年3月27日

2017 Jul 1;98(3):555-573. doi: 10.1016/j.ijrobp.2017.02.217. Epub 2017 Mar 4.

Interim 18F-FDG PET/CT During Chemoradiation Therapy in the Management of Head and Neck Cancer Patients: A Systematic Review.

 

放射線治療期間中のPET検査の有用性について検討したシステマティックレビューである。

 

放射線治療は一般的に治療期間の長い治療法である。
姑息治療であれば比較的短期間(それでも1~2週間程度)で終了するが、根治治療になると治療期間が1ヶ月を超えることが多く、長い場合には2ヶ月近くも治療を行うことになる。
治療期間中によくきかれることは、今受けている治療が本当に効いているのだろうか、ということである。
もちろんこれだけ長い期間治療を受けているのだから、効いていなければ時間の無駄という話である。
一方で、放射線治療はなかなか治療期間中に効果判定をおこないにくい治療でもある。
その大きな理由は、治療期間中には放射線による炎症が起こるため、それが病変との区別をあいまいにし、病変部の正確な評価が困難になるためである。
また、治療期間中の評価がどこまで正確なのかという点も十分に議論する必要がある。ある時点までは効果が出ていないように見えても、それ以降に著明に効果が出てくるということが無いとも限らないからだ。

 

 PET検査は腫瘍の糖代謝を画像化する検査であり、通常のCTやMRIでは評価が難しい、腫瘍の活動性や悪性度を定量的に評価することが可能である。ただし、放射線治療における炎症でも糖の取り込みが亢進するため、腫瘍との区別が難しくなることには注意する必要がある。

 

この論文では、進行頭頚部癌において治療期間中のPET検査の有用性を評価したものである。

 

本文中でも触れられているが、「治療後」のPET検査の有用性はほぼ確立されている。
一方で、治療期間中のPET検査は治療後と比較するとやはり正確性の点で劣る傾向にあり、有用であるとする報告と、そうでないとする報告が混在する状態である。

 

その中でも、有用であるかもしれないものとして、治療開始から2週間程度でのPET検査が挙げられている。
この2週間という期間については、まだ放射線治療による炎症が顕在化するよりも前の段階であり、腫瘍のみの評価がしやすい点、また検査の結果によってその後の治療方針を変更可能な点、が有用であると述べられている。

 

まだまだ検討が必要な領域ではあるが、治療期間中に評価が可能になればそのメリットは大きいため、今後の進展に期待したい。

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