子宮頚癌に対する化学放射線療法における骨髄の変化
Longitudinal Changes in Active Bone Marrow for Cervical Cancer Patients Treated With Concurrent Chemoradiation Therapy.
子宮頚癌に対する化学放射線療法は、予後、生存率を改善させる有用な治療であるが、一方でその副作用である骨髄抑制のコントロールが重要となる。
この論文では、子宮頚癌に対する化学放射線療法における骨髄変化をPETを用いて評価したものである。
体外照射はIMRTを用いて、45.0~59.4Gyが投与されており、その後、HDRの小線源治療が行われている。
化学療法はシスプラチン単独群と、シスプラチン、ゲムシタビン併用群に分けられている。
結果としては、化学療法のどちらの群でも、骨盤骨の骨髄のSUVは低下しており、一方で骨盤以外の骨髄についてはSUVについては有意な低下は見られなかったが、C/G併用群では骨盤外のSUVに低下傾向が見られた。
この論文では高齢者であったり、高強度の化学療法が、骨髄の代償性の活性化を阻害する可能性があると報告している。
化学放射線療法は有効な治療法ではあるが、副作用も同様に増強されるため、副作用のコントロールは重要な課題である。
高齢者においては、骨髄機能がもともと低下している可能性があるため、強い化学療法は避けたほうが良いのかもしれない。
あるいは、今回の研究でもIMRTが用いられているが、より骨髄を厳密にさけるような照射法を試みるのも、選択枝のひとつとなるかもしれない。
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