放射線治療におけるマヌカハニーの効果

2019年3月27日

2017 Mar 15;97(4):786-796. doi: 10.1016/j.ijrobp.2016.11.022. Epub 2016 Nov 23.

A Randomized Phase 2 Trial of Prophylactic Manuka Honey for the Reduction of Chemoradiation Therapy-Induced Esophagitis During the Treatment of Lung Cancer: Results of NRG Oncology RTOG 1012.

 

放射線治療におけるマヌカハニーの効果を検討した論文。

 

マヌカハニーはニュージーランドに自生する木から採取される蜂蜜であり、殺菌効果等を有し、海外では医薬品のようにも使われている蜂蜜である。

蜂蜜は医療の分野でも補助的に使われる場合があり、放射線治療の領域においては、これまでにも頭頚部癌の治療で、粘膜炎の軽減効果が報告されている。

 

今回の研究では、肺癌の放射線治療において、副作用である食道炎の改善効果がマヌカハニーにあるのかどうかを検討したものである。

対象は肺癌患者で、60Gy以上の線量が食道に照射される、同時化学放射線療法を受けた群である。

この患者群をマヌカハニー使用群とsupportive care群に分けて検討している。

マヌカハニーは10mlあるいは2錠を1日4回摂取としている。

 

結果として、今回の研究では蜂蜜(マヌカハニー)の使用が明らかに放射線性の食道炎を軽減するという結果は得られなかった。ただ、蜂蜜の使用群では鎮痛薬使用の頻度が減る傾向にあったということである。

現時点では蜂蜜(マヌカハニー)に十分に放射線治療の副作用(食道炎)を軽減する効果があるとは言えないが、蜂蜜自体は手軽に利用可能なものであり、今後有用な効果が示されるようであれば、補助療法としては有望では無いかと考える。

日本ではまだまだ蜂蜜を医療用に使うという認識は少ないが、海外では今回のようなマヌカハニーであったり、カレンデュラオイルのような自然由来のものを補助療法として利用することは良く行われているようである。こういった流れは今後は日本でも広がってくるのかもしれない。

 

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