前立腺癌に対する放射線治療後の長期ホルモン治療の有効性
目次
1:前立腺癌に対する放射線治療におけるホルモン治療
2:まとめ
3:参考文献
前立腺癌に対する放射線治療におけるホルモン治療
今ではわりと当たり前のように、局所進行前立腺癌に対して長期のホルモン治療が使われているため、あまり新規性のある話題ではないのですが、いちおう自分の備忘録用に簡単に記事に残しておこうと思います。
前立腺癌の放射線治療において、長期のホルモン治療併用が有効かどうかを検討した研究を紹介します。
対象を2つの群にわけ、まず両群ともに放射線治療前の6ヶ月間、ホルモン治療を継続します。
その後、長期ホルモンを投与する群は12か月間ホルモン治療を継続し、対照群はホルモン治療を行いません。
この研究では、ホルモン治療の投与期間以外に、放射線の線量増加および小線源治療と組み合わせた治療に関して、有効性を検討しています。
結果として、長期間ホルモン治療を行った群のほうが、行わなかった群と比較して、遠隔転移が少ないという結果でした。
そして、この傾向は放射線治療の線量が多いか少ないかに依存しませんでした。
また、小線源治療と体外照射の組み合わせでは、長期間のホルモン治療で有意な治療成績の改善が見られました。
まとめ
前立腺癌に対する放射線治療において、長期間のホルモン治療併用は予後改善効果が期待されます。
参考文献
Radiation Dose Escalation or Longer Androgen Suppression to Prevent Distant Progression in Men With Locally Advanced Prostate Cancer: 10-Year Data From the TROG 03.04 RADAR Trial
- PMID: 32092343
- DOI: 10.1016/j.ijrobp.2019.11.415
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