肺扁平上皮癌の化学放射線療法でnimotuzumabの併用は脳転移を減少させる
目次
1:nimotuzumabの併用について
2:参考文献
nimotuzumabの併用について
局所進行の肺扁平上皮癌に対する化学放射線療法において、nimotuzumabを併用した群としなかった群を比較した研究を簡単に紹介します。
中国からの研究で126例を対象に、nimotuzumabを併用した群としなかった群にわけて治療効果を評価しました。
結果として、生存率や非再発率には有意な差は見られませんでしたが、nimotuzumab併用群では有意に脳転移の発生が少ないという結果でした。
また従来の治療と比較してnimotuzumabの併用群で副作用については有意な差はありませんでした。
肺癌において脳への転移は比較的良く見られる状態です。
脳転移については手術や放射線治療が適応になり、個数が少ない場合には十分制御できるものですが、治療に伴うダメージも無視できないため、転移を抑制できるのに越したことはありません。
この研究はまだフェーズ2なので、さらなる大規模調査が必要ですが、今後の研究結果に期待したいところです。
参考文献
Concurrent Chemoradiation Therapy With or Without Nimotuzumab in Locally Advanced Squamous Cell Lung Cancer: A Phase 2 Randomized Trial
- PMID: 34229051
- DOI: 10.1016/j.ijrobp.2021.06.032
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