乳癌治療後のリンパ浮腫
目次
1:乳癌治療後のリンパ浮腫
2:リンパ浮腫の要因となるもの
3:リンパ浮腫が起こりやすい時期
4:まとめ
5:参考文献
乳癌治療後のリンパ浮腫
乳癌治療後の副作用のひとつとしてリンパ浮腫は重要な症状です。
リンパ浮腫はいちど起こってしまうとなかなか治りにくく、またそれに伴い日常生活にも影響が出るからです。
リンパ浮腫の頻度は報告によって大きな幅がありますが、6%~50%程度と報告されています。
リンパ浮腫の要因となるもの
乳癌の治療は主に手術や放射線治療になりますが、手術単独でもリンパ浮腫は起こり得ますし、放射線治療もリンパ浮腫のリスクとなります。
今回紹介する研究では、リンパ浮腫に関連する因子としては、治療前の肥満度(BMI)、腋窩リンパ節の切除、放射線治療におけるリンパ領域の照射が挙げられています。
腋窩リンパ節の切除と放射線治療を療法行った群では、治療後5年で31.2%の割合でリンパ浮腫が見られました。
腋窩リンパ節の切除のみの群では24.6%でした。
また、リンパ節生検のみで、切除をおこなわず、放射線治療を行った群では12.2%でした。
リンパ浮腫が起こりやすい時期
この研究では、リンパ浮腫が起こりやすい時期は治療後12~30ヶ月の間であったと報告しています。
また、治療内容によっても起こりやすい時期は異なってきます。
腋窩リンパ節の切除のみの群では、治療後6~12か月の間がリンパ浮腫の発生るするリスクが高かったです。
腋窩リンパ節の切除と放射線治療を両方行った群では、18~24ヶ月の時期にリンパ浮腫の発生が多く見られました。
また、リンパ節生検および放射線治療を行った群では、治療後36~48ヶ月の間が最もリスクが高いという結果でした。
まとめ
乳癌治療後のリンパ浮腫は、治療法によって発生するリスクが異なります。
また発症する時期についても治療法によって異なってきます。
ディスカッション
コメント一覧
まだ、コメントがありません