癌の再発に対する恐怖心についての研究

目次

1:癌の再発に対する恐怖
2:再発に対する恐怖に影響する因子
3:参考文献

癌の再発に対する恐怖

癌の治療を受けた人にとっては、仮に治癒した場合でも、再発に対する恐怖というのは、なかなか避けては通れない問題であると思います。

今回紹介するのは再発に対する恐怖について研究した比較的珍しいものになります。

この研究では、咽頭癌の患者を対象に、どのような人が再発に対する恐怖を感じやすいのかを評価しています。

再発に対する恐怖に影響する因子

解析結果では、若年である、生活の質(QOL)が低い、日常生活に影響する症状を有する、不安や抑うつなどの気分障害を有する症例において、再発に対する恐怖が有意に強いという結果でした。

その他の項目、例えば性別や居住地、雇用状況、教育環境、喫煙の有無、腫瘍の進行度、治療内容、認知機能、社会的活動性などの要素は、有意な項目ではありませんでした。

また、精神科的な介入は、再発に対する恐怖に対して、想定するよりも有用であるという結果でした。

今回の研究結果から、再発に対する恐怖に有意に影響する項目を有する患者においては、早期に精神科的な介入を考慮しても良いと考えられます。

参考文献

Fear of Cancer Recurrence in Survivors of Human Papillomavirus-Associated Oropharyngeal Carcinoma

広告