一人で論文を書くということ④

2017年3月19日

またまたまた、続きです。

 

前回は統計解析まででした。

統計解析の結果はどうだったでしょうか。

非常に悲しいことに、現在の論文の多くはp値というものにしばられています。さらに言えばp値が0.05未満の結果でなければ、実際に投稿してもアクセプトがされにくいのは事実かと思います。

特に単施設での後ろ向き研究の場合、統計結果が有意でなければ、デザインが悪かったのか、症例数が少なかったのか、という結論につながりやすくなかなかアクセプトを目指せないのが実情です。このため、過去の研究なども参考にしながら、どういった結論にもっていくのが適切で、実際にその検討でp値が0.05未満になるのかどうかを模索する必要があります。単施設の後ろ向き研究でp値が0.05未満の結論では勝ち目が薄いです。

結論については、p値が0.05未満で示せる、大きな結論が1つと、それを補強・補足するような小さな結論が2~3つ程度あると見栄えがします。あまり結論の項目が多すぎると、逆に論点がぼやけてしまうため、多いから良いというわけでは無く、分かりやすい形になるように流れを設定するのが重要です。

あとはDiscussionをどのように書き上げるかになりますが、M & MやResultは定型の書き方や、実際の結果以上に書くことは無いため、あまり悩みませんが、Discussionはその論文独自の考えを書いていく必要があるため、自分自身で推敲していく必要があります。Discussionがまとまれば、それにつながる形でIntroductionを書き、最終的にAbstractができるという流れになります。

 

以上でようやく論文が完成しました。

ただし、ここで論文作成が終了というわけではありません。言ってしまえばこれはまだ始まりの段階で、ここから論文を投稿をし、reviewを受け、論文修正という過程が待っています。場合によってはMajor Revisionで、本文よりも長い返答をreviewerあてに書くことになる場合もあり得ます。

だいぶ雑記が長くなったため、ここから先はまた機会があれば書くかもしれません。

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