放射線治療で頭痛は起こる?原因・対処・危険なサインを専門医が解説

放射線治療で頭痛が出ることってあるんですか?

あります。ただし多くの場合は一時的で、脳のむくみなどが原因です。危険な頭痛の見分け方も含めてわかりやすく解説します。
放射線治療の副作用として「頭痛」を感じることがあります。
ただし、すべての頭痛が放射線によるものとは限らず、治療部位・脳のむくみ・薬の影響など複数の原因が関係します。
特に脳腫瘍や脳転移の放射線治療では頭痛が出ることがあり、適切な対処が重要です。
この記事では、
- 放射線治療による頭痛の原因
- 起こりやすいタイミング
- 危険な頭痛の見分け方
- 対処法
について、国際ガイドラインと最新研究に基づいて放射線治療専門医が解説します。
関連記事
放射線治療では、さまざまな神経症状が起こる可能性があります。
しびれ・痛み・頭痛・めまいなどの症状の全体像については、以下の記事でまとめて解説しています。
放射線治療の副作用全体については
▶ 「放射線治療の副作用まとめ」もご覧ください。
放射線治療で頭痛は起こる?

放射線の副作用で頭痛が出る人は多いのでしょうか?

頻度はそれほど高くありません。
ただし脳腫瘍や脳転移の放射線治療では、
頭痛が出ることがあります。
放射線治療で頭痛が起こることはありますが、頻度はそれほど高くありません。
頭痛が起こりやすいのは主に次の場合です。
- 脳腫瘍の放射線治療
- 脳転移の放射線治療
- 全脳照射
- 治療による脳浮腫(脳のむくみ)
国際ガイドラインでも、脳照射では頭痛は代表的な急性症状の一つとされています。
参考
- National Comprehensive Cancer Network
- American Society for Radiation Oncology
これらのガイドラインでは、脳浮腫の管理やステロイド治療が重要とされています。
放射線治療で頭痛が起こる主な原因
放射線治療中の頭痛は、主に次の原因が考えられます。
脳浮腫(脳のむくみ)
最も多い原因です。
放射線治療によって
- 腫瘍周囲の炎症
- 血管透過性の変化
が起こり、脳がむくむことで頭痛が生じます。
症状
- 頭痛
- 吐き気
- 嘔吐
- ぼーっとする
この場合はステロイド薬で改善することが多いです。

脳のむくみって怖そうですが、大丈夫なのでしょうか?

多くの場合はステロイド薬でコントロールできます。
症状が出た場合も、適切に治療すれば改善することがほとんどです。
腫瘍自体による頭痛
放射線治療とは関係なく、
- 腫瘍の圧迫
- 腫瘍の炎症
によって頭痛が出ている場合もあります。
そのため、頭痛=放射線副作用とは限りません。
放射線治療後の炎症反応
放射線は腫瘍細胞を破壊しますが、その過程で
- 炎症反応
- 腫瘍壊死
が起こります。
この反応によって一時的に症状が悪化することがあります。
薬剤の影響
治療中は次の薬を使うことがあります。
- ステロイド
- 抗がん剤
- 制吐薬
これらの薬の副作用として頭痛が起こることもあります。
頭痛が起こるタイミング
放射線治療による頭痛は、主に次の時期に起こります。
治療中
脳浮腫による頭痛が出ることがあります。
治療直後
炎症反応による症状が出ることがあります。
数か月後
まれですが
- 放射線壊死
- 遅発性脳浮腫
が原因で頭痛が出ることがあります。
関連記事
※放射線治療の急性副作用について全体を知りたい方は
→ 放射線治療の急性副作用まとめ|治療中〜治療後数週間の症状もご覧ください。
危険な頭痛のサイン

どんな頭痛なら病院に相談したほうがいいですか?

急に強くなった頭痛、吐き気や手足の動きにくさを伴う場合は、早めに主治医へ連絡することが大切です。
次の症状がある場合は、早めに主治医に相談してください。
- 強い頭痛が急に出た
- 吐き気や嘔吐がある
- 手足が動かしにくい
- 意識がぼんやりする
- けいれん
これらは
- 脳浮腫
- 出血
- 腫瘍増大
の可能性があります。
放射線治療による頭痛の対処法

頭痛が出たら我慢するしかないのでしょうか?

そんなことはありません。
鎮痛薬やステロイドなどで症状をコントロールできることが多いので、遠慮なく相談してください。
鎮痛薬
軽い頭痛では
- アセトアミノフェン
- NSAIDs
が使用されます。
ただし、自己判断で使用せず、主治医に相談することが大切です。
ステロイド
脳浮腫による頭痛では
- デキサメタゾン
などのステロイドが有効です。
脳圧管理
症状が強い場合は
- 入院管理
- 点滴治療
が必要になることもあります。
頭痛があるときの日常生活の注意
頭痛がある場合は次の点に注意しましょう。
- 無理をしない
- 水分をしっかりとる
- 睡眠を十分とる
- 強い光や騒音を避ける
また、症状が変化した場合は早めに医師に相談することが重要です。

放射線治療中に頭痛が出たら、
治療は続けられるのでしょうか?

多くの場合は治療を続けながら症状をコントロールできます。ただし症状の変化は必ず主治医に伝えることが重要です。
専門医コメント
放射線治療中に頭痛が起こる場合、最も多い原因は脳浮腫です。
この場合、ステロイド治療で比較的速やかに改善することが多いです。
ただし、
- 腫瘍の進行
- 出血
- 放射線壊死
などが原因のこともあるため、頭痛の変化は必ず主治医に伝えることが重要です。
特に
- 頭痛が急に強くなった
- 吐き気や神経症状が出た
場合は、早めの診察が必要です。
関連記事
放射線治療では、さまざまな神経症状が起こる可能性があります。
しびれ・痛み・頭痛・めまいなどの症状の全体像については、以下の記事でまとめて解説しています。
まとめ
放射線治療による頭痛は、
- 脳浮腫
- 炎症反応
- 腫瘍自体
- 薬の影響
など複数の原因で起こります。
多くの場合は適切な治療でコントロール可能ですが、
症状の変化がある場合は早めに医師に相談することが重要です。
放射線治療の副作用全体については
こちらの記事も参考にしてください。
FAQ(よくある質問)
放射線治療で頭痛はよく起こりますか?
頻度はそれほど高くありませんが、脳腫瘍や脳転移の治療では起こることがあります。
放射線治療の頭痛はいつ起こりますか?
治療中や治療直後に起こることが多いですが、まれに数か月後に起こることもあります。
放射線治療の頭痛の原因は何ですか?
脳浮腫、炎症反応、腫瘍自体、薬の副作用などが原因になります。
放射線治療の頭痛は治りますか?
多くの場合、鎮痛薬やステロイド治療で改善します。
頭痛があるときは放射線治療を中止しますか?
多くの場合は治療を続けながら症状をコントロールできます。
危険な頭痛のサインはありますか?
強い頭痛、吐き気、手足の麻痺、意識障害などがある場合は早めに受診が必要です。
市販の頭痛薬を飲んでもよいですか?
医師に相談してから使用することが重要です。
頭痛があるときに生活で気をつけることはありますか?
無理をせず、十分な睡眠と水分をとることが大切です。
放射線治療後に頭痛が出ることはありますか?
炎症反応や脳浮腫で治療後に頭痛が出ることがあります。
頭痛は脳転移のサインですか?
必ずしもそうではありませんが、持続する頭痛は医師に相談することが重要です。
放射線治療の総合ガイド
あなたの状況に合わせて詳しく解説しています。
この記事の執筆者
放射線治療専門医
放射線腫瘍学を専門とし、がんの放射線治療に従事。
患者さんやご家族に向けて、放射線治療の情報を分かりやすく発信しています。























ディスカッション
コメント一覧
まだ、コメントがありません