【がん治療と休職制度】仕事を辞める前に知るべき制度|傷病手当金・休職・復職まで専門医が解説

2026年3月6日

がんと診断されたとき、多くの人が最初に悩むのが

「仕事を続けられるのか」
「休職すると生活費はどうなるのか」

という問題です。

実は、日本には

  • 休職制度
  • 傷病手当金
  • 障害年金
  • 高額療養費制度

など、治療と生活を支える制度が複数あります。

しかし、制度を知らずに

  • 早く退職してしまう
  • 収入が途絶える
  • 復職が難しくなる

といったケースも少なくありません。

この記事では、放射線治療を専門とする医師の立場から

  • がん治療と休職制度
  • 傷病手当金
  • 休職期間の生活設計
  • 復職のタイミング

をわかりやすく解説します。

なお、がんと人生設計全体については
👉 【人生設計とがん治療】完全ガイド
も参考にしてください。


がん治療と仕事の現実

がん患者の約3人に1人が

診断後に仕事を辞めている

という報告があります。

しかしその理由の多くは

  • 体力の問題
  • 職場の理解不足
  • 制度を知らなかった

などです。

近年は医療の進歩により

  • 放射線治療
  • 分子標的薬
  • 免疫療法

などで外来治療が増えています。

つまり

必ずしも「退職」が必要とは限りません。

まずは

休職制度を利用すること

が重要です。


休職制度とは

休職とは

病気やケガで働けない場合に会社を休む制度

です。

一般的には

  • 就業規則に基づく制度
  • 数か月〜1年以上

の期間が設定されています。

休職中は

  • 給料は出ない場合が多い
  • ただし社会保険は継続

となります。

ここで重要なのが

傷病手当金

です。


傷病手当金とは(最も重要な制度)

会社員・公務員の場合

健康保険から給付されます。

条件は

  • 業務外の病気
  • 仕事ができない
  • 4日以上休む

などです。

支給額は

給与の約2/3

です。

支給期間は

最長1年6か月

となります。

つまり

例えば

月収30万円なら

約20万円程度

が支給されます。

これは

がん患者の生活を支える最重要制度

です。


放射線治療中は休職が必要?

必ずしも必要ではありません。

放射線治療は

  • 外来治療が中心
  • 1回数分
  • 週5回

というケースが多く

仕事を続けながら治療する人も多い

です。

ただし

  • 頭頸部がん
  • 食道がん
  • 化学放射線療法

では

体力低下が強く

休職が必要になることもあります。

副作用の内容については

👉 【放射線治療の副作用】完全ガイド
も参考にしてください。


休職する前に確認すべきこと

休職前には必ず

以下を確認してください。

就業規則

  • 休職期間
  • 復職条件
  • 給与の扱い

は会社によって異なります。


傷病手当金

健康保険組合に確認します。


有給休暇

まず有給を使うケースもあります。


会社の産業医

復職時には

産業医面談

が必要になることがあります。


退職を急がないほうがよい理由

がんと診断された直後に

退職してしまう人もいます。

しかし

退職すると

  • 傷病手当金が使えない
  • 社会保険が変わる
  • 復職が難しくなる

可能性があります。

そのため

まず休職制度を使う

ことが重要です。


休職中の生活費対策

休職中は収入が減るため

生活費の見直しが重要になります。

詳しくは

👉 【がん治療と生活費】完全ガイド

も参考にしてください。


特に重要なのは

  • 固定費の見直し
  • 副業の検討
  • 貯蓄の管理

です。

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復職のタイミング

復職のタイミングは

以下を総合的に考えます。

  • 治療の終了
  • 体力の回復
  • 職場環境

重要なのは

無理をしないこと

です。

近年は

  • 時短勤務
  • 在宅勤務
  • 配慮措置

などを導入する企業も増えています。


がんと人生設計

がん診断は

人生設計を見直す大きな機会でもあります。

例えば

  • 働き方
  • 資産運用
  • 家族との時間

などです。

詳しくは

👉 【人生設計とがん治療】完全ガイド

で解説しています。


専門医コメント(放射線治療医)

実際の診療でも「がんだから仕事を辞めるしかない」と思い込んでいる方は少なくありません。しかし多くの場合、制度を正しく利用すれば治療と仕事の両立は可能です。まずは退職を急がず、利用できる制度を確認することが重要です。


まとめ

がん治療と仕事の両立は

制度を知っているかどうか

で大きく変わります。

特に重要なのは

  • 休職制度
  • 傷病手当金
  • 復職支援

です。

そして多くの場合

すぐに退職する必要はありません。

まずは

  • 主治医
  • 会社
  • 社会保険制度

を確認しながら

治療と生活を両立できる選択肢

を検討することが大切です。


FAQ(よくある質問)

がんになったら必ず休職する必要がありますか?

必ずしも必要ではありません。放射線治療や薬物療法は外来治療も多く、仕事を続けながら治療する人もいます。


傷病手当金はいくらもらえますか?

標準報酬日額の約3分の2が支給されます。支給期間は最長1年6か月です。


休職中は給料は出ますか?

多くの企業では無給ですが、健康保険から傷病手当金が支給されます。


退職した後でも傷病手当金はもらえますか?

条件を満たせば退職後も継続して受給できる場合がありますが、退職前の申請が重要です。


放射線治療中でも働けますか?

多くの場合可能です。ただし治療部位や併用療法によっては休職が必要になることもあります。


休職期間はどのくらいですか?

企業によりますが、6か月〜1年程度が一般的です。


復職できるか不安です

産業医や主治医と相談しながら、時短勤務など段階的復職を行うケースもあります。


がん患者の仕事支援制度はありますか?

ハローワークやがん相談支援センターなどで就労支援を受けることができます。


自営業の場合はどうなりますか?

傷病手当金は原則利用できないため、民間保険や貯蓄が重要になります。


家族はどのように支えればよいですか?

制度を理解し、仕事・治療・生活のバランスを一緒に考えることが大切です。

 医師監修・著者情報

著者

放射線治療専門医

がん診療に日常的に従事し、臨床現場での経験をもとに、一般の方にも分かりやすい医療情報を発信しています。

本記事は、最新の公的制度・診療報酬制度に基づき作成しています。

監修ポリシー

・一次情報(公的機関資料・診療報酬点数表)を参照 ・誇張表現を避ける ・制度変更時は随時更新

正確性と中立性を重視しています。

 

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