難治性の上腹部痛・背部痛に対する単回照射の有用性

難治性疼痛に対する単回照射
腫瘍の神経浸潤などに伴う難治性の上腹部痛・背部痛は膵臓癌や胃癌などにおいてしばしば起こり得る症状です。
それに対して、腹腔動脈周囲の神経叢に単回照射を行うことで、症状緩和が可能かどうかを検討した研究を紹介します。
この研究では上腹部痛・あるいは背部痛の痛みが10段階評価で5-10の患者を対象に、25Gyの単回照射で治療した症例について治療効果を評価しています。
前向きのフェーズ2試験で、症例数は18例と少なめではあります。
急性期の副作用はグレード1-2程度で許容範囲内でした。
16例(84%)で疼痛の改善効果が見られ、治療前の疼痛中央値が6であったのに対して、6か月後の時点で3まで低下していました。
そのうちの4例では疼痛は完全に消失していました。
モルヒネの使用量についても、治療前が59mgであったのに対して、3か月後で50mg、6か月後で45mgと減少が見られました。
まとめ
フェーズ2の18例と少なめの研究ではありますが、腹腔動脈周囲神経叢に対する単回照射が疼痛改善に有効であったという研究を紹介しました。
がん患者において、難治性疼痛を抱える症例も多く、その場合、放射線治療が有効な例も少なくないと考えます。
疼痛が改善する可能性がある場合でも適切に放射線治療科に紹介されていない例もあると考えられ、積極的に介入していく必要があると思います。
参考文献
Single-Fraction Celiac Plexus Radiosurgery: A Preliminary Proof-of-Concept Phase 2 Clinical Trial
Affiliations
- PMID: 35257800
- DOI: 10.1016/j.ijrobp.2022.02.038


















ディスカッション
コメント一覧
まだ、コメントがありません