【医師監修】放射線治療中に休職は必要?働きながら治療する人の判断基準と制度解説

2026年3月16日

患者

放射線治療を受ける予定なんですが…
仕事は休まないといけないのでしょうか?

放射線治療医

必ずしも休職が必要とは限りません。
実は放射線治療は、働きながら通院する方も多い治療です。

患者

そうなんですか?
仕事を続けられる人もいるんですね。

放射線治療医

はい。ただし、副作用や仕事の内容によっては
休職を検討した方がいい場合もあります。

この記事では、放射線治療中の「仕事と休職」についてわかりやすく解説します。

放射線治療を受けながら仕事を続けられるのか、それとも休職すべきなのか。

これは多くの患者さんが悩む問題です。

実際には、

  • 通院しながら仕事を続ける人
  • 一時的に休職する人
  • 治療後に職場復帰する人

など、状況はさまざまです。

この記事では、放射線腫瘍医の立場から

  • 放射線治療中に休職が必要になるケース
  • 働きながら治療する際の注意点
  • 利用できる休職制度

について、医学的エビデンスと実際の臨床経験をもとに解説します。

※まず制度全体を知りたい方は
がん治療と休職制度


放射線治療中に休職は必要?

結論から言うと

放射線治療では必ずしも休職が必要とは限りません。

多くの患者さんは

通院しながら仕事を継続できます。

理由はシンプルです。

放射線治療は

  • 入院不要
  • 外来通院
  • 治療時間10〜20分

というケースが多いからです。

しかし一方で、

休職が必要になる場合もあります。


患者

仕事を続けられる人が多いなら、
休職しなくても大丈夫そうですね?

放射線治療医

そうとも限りません。
実は、休職を検討した方がいいケースもあります。

患者

どんな場合ですか?

放射線治療医

副作用が強い場合や、体力を使う仕事の場合です。
具体的に見ていきましょう。


放射線治療で休職を検討するべきケース

以下のような状況では休職が必要になることがあります。

強い副作用が出ている場合

代表的な副作用

  • 強い疲労感
  • 吐き気
  • 皮膚炎
  • 食欲低下

特に

  • 頭頸部がん
  • 食道がん
  • 子宮頸がん

などでは副作用が強くなることがあります。

放射線治療の副作用については
放射線治療の副作用


抗がん剤を併用している場合

放射線+抗がん剤(化学放射線療法)

では

  • 倦怠感
  • 食欲低下
  • 骨髄抑制

などが強くなります。

この場合

一時的な休職を勧めることもあります。


体力を使う仕事の場合

次のような職業では

休職を検討することがあります。

  • 建設業
  • 介護職
  • 運送業
  • 重労働

放射線治療では

疲労感(Cancer-related fatigue)

が出ることが知られています。

この症状は

仕事のパフォーマンスに影響する可能性があります。

(参考:Lancet Oncology review 2021)


患者

やっぱり放射線治療を受けるなら
仕事は休む人が多いのでしょうか?

放射線治療医

実はそうでもありません。
働きながら治療する患者さんも
かなり多いんです。

患者

そうなんですね。
少し安心しました。

放射線治療医

はい。がん種や副作用によっては
仕事と両立できるケースも多いですよ。


放射線治療をしながら仕事を続ける人は多い

実際には

働きながら放射線治療を受ける患者さんは非常に多いです。

特に

  • 乳がん
  • 前立腺がん
  • 皮膚がん

などでは

通常通り勤務する方も珍しくありません。

海外の研究では

約60〜80%の患者が治療中も就労を継続している

と報告されています。

(参考:Journal of Cancer Survivorship


放射線治療と休職の判断ポイント

休職するかどうかは

次の4つで判断します。

①副作用の強さ

②仕事の内容

③通院の負担

④職場の理解

特に重要なのは

「無理をしないこと」

です。

体調が悪い場合は

一時的な休職も大切な選択です。


利用できる休職制度

休職する場合、利用できる制度があります。

主なものは以下です。

傷病手当金

会社員の場合

給与の約2/3が支給

最大

1年6か月

利用できます。


有給休暇

短期間の治療では

有給休暇で対応する人も多いです。


がん休暇制度

企業によっては

がん治療専用休暇

を設けている場合があります。

制度の詳しい解説はこちら

がん治療と休職制度


放射線治療中に仕事を続けるコツ

臨床経験から重要なポイントを紹介します。

職場に早めに相談する

以下を伝えておくとスムーズです。

  • 治療期間
  • 通院頻度
  • 副作用の可能性

最近は

がんと仕事の両立支援

が広がっています。


無理な働き方をしない

特に注意するのは

  • 長時間労働
  • 夜勤
  • 体力仕事

疲労が強い場合は

勤務調整を検討しましょう。


通勤負担を減らす

可能なら

  • 在宅勤務
  • 時差出勤
  • 短時間勤務

を利用すると負担が減ります。

通勤の注意点についてはこちら

放射線治療中の通勤


放射線治療と休職に関する研究

国際的にも

がん患者の就労支援

は重要なテーマです。

例えば

American Society of Clinical Oncology(ASCO)

では

がん治療中の就労支援の重要性

が強調されています。

また

Lancet Oncology

のレビューでは

  • 医療者
  • 職場
  • 社会制度

の連携が

患者の就労継続に重要

とされています。


患者

結局のところ、
放射線治療中は休職した方がいいのでしょうか?

放射線治療医

それは患者さんの体調や仕事によって変わります。
大切なのは「無理をしないこと」です。

患者

働き続けるか休職するか、
迷う人も多そうですね。

放射線治療医

そうですね。
では最後に、放射線腫瘍医としての考えをまとめます。


専門医コメント

放射線治療は

比較的仕事と両立しやすいがん治療

です。

実際の診療でも

仕事を続けながら治療する患者さんは多くいます。

ただし重要なのは

無理をしないこと

です。

体調が悪いときは

休むことも大切です。

治療と生活のバランスは

患者さんごとに最適解が違います。

主治医と相談しながら

無理のない働き方

を選択してください。


まとめ

放射線治療では

必ずしも休職が必要とは限りません。

多くの患者さんは

通院しながら仕事を続けることが可能です。

ただし

  • 副作用が強い場合
  • 抗がん剤併用
  • 体力仕事

では休職が必要になることもあります。

重要なのは

無理をしないこと

です。

制度も活用しながら

治療と仕事のバランス

をとることが大切です。


FAQ(よくある質問)

放射線治療中は仕事を休まなければいけませんか?

必ずしも休職する必要はありません。多くの患者さんは通院しながら仕事を続けています。

放射線治療は入院ですか?

通常は外来治療です。1回の治療時間は10〜20分程度です

放射線治療中に働く人は多いですか?

多くの患者さんが仕事を継続しています。特に乳がんや前立腺がんでは働きながら治療するケースが一般的です。

放射線治療中に休職する人はどんな人ですか?

抗がん剤併用、体力仕事、強い副作用がある場合などです。

休職すると収入はなくなりますか?

傷病手当金を利用すると給与の約2/3が支給されます。

放射線治療は何週間続きますか?

治療内容によりますが、一般的には3〜7週間程度です。

在宅勤務は可能ですか?

可能であれば、在宅勤務は治療との両立に非常に有効です。

通勤は負担になりますか?

疲労感がある場合は通勤が負担になることがあります。通勤方法の調整が重要です。

主治医に仕事の相談はしてもいいですか?

もちろん可能です。医師は仕事との両立も考慮して治療計画を立てます。


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  この記事の執筆者

放射線治療専門医
放射線腫瘍学を専門とし、がんの放射線治療に従事。
患者さんやご家族に向けて、放射線治療の情報を分かりやすく発信しています。

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